【ギリシャ】天空の修道院メテオラへの招待状
首都アテネから北に350kmほど行ったところにある、カランバカという都市にあるメテオラ修道院。
最近では、本当に多くのメディアに取り上げられていて、知らない人の方が少なくなっているのではないでしょうか。
私もそんな流行に乗って、一生に一度は行ってみたかったメテオラに行ってみました!
メテオラへ行く直前、私のメテオラに対する期待値は最高潮に達していました。
というのも、この時すでにヨーロッパを1ヶ月近く周遊していて、贅沢なことにヨーロッパの街並みは少し見飽きていたんです。
なので、久しぶりに自然の壮大さを肌で感じられるということで、興奮していたのです。
ただ、あまり期待しすぎると、そうでもなかったときに失望してしまうのではないかと少し不安でした。。
しかし、メテオラはそんな私の不安をよそに、期待以上の感動を与えてくれたのでした。
メテオラについて
メテオラ周辺の洞窟には、50,000〜5,000年前には人類が居住していました。
新石器時代以降、最初にメテオラに住み始めたのは、9世紀にやってきた俗世との関わりを絶った禁欲的な修道士たちでした。彼らは、奇岩群の洞穴や裂け目に暮らし、祈りや瞑想にふけったのでした。
現在のメテオラ修道院群が形成されたのは、それから500年ほど経った14世紀のことです。
修道院群の形成は、東ローマ帝国の元で活動を行なっていたアトス山の修道士が、セルビア王国の勢力の拡大による戦乱を避けて、メテオラへ南下したことが原因であると考えられています。
現在は主に6つの修道院が活動を続けています。
大メテオロン修道院
ヴァルラアム修道院
この2つの他に、ルサス、聖ニコラオス・アナパフサス、聖ステファノス、アギア・トリアダなどの修道院があります。
メテオラの行き方
首都アテネから、メテオラのあるカランバカへ行くには、鉄道かバスを利用する選択肢があります。
どちらを利用するかは、その状況によって変わります。
まず、前日よりも前にウェブから予約することのできる人は鉄道を利用しましょう。
早めに予約しておけば、20ユーロ前後です。
鉄道の時刻や値段は以下のサイトで検索できます。
↓
ギリシャの鉄道検索サイト
次に、当日、急遽メテオラに行こうとする方は、バス(KTELバス)を利用しましょう。
私は、当日の朝、寝坊して列車に乗り遅れたため、急遽バスで行くことにしました。
鉄道の当日券が70ユーロであったのに対し、バスは32ユーロでした。
修道院の周り方
カランバカからメテオラへのバスは、1日に9:00、11:00、13:00、15:00の4本のみ出ており、この他の移動手段は、カーレンタルか歩きということになります。
帰りのメテオラからカランバカへのバスは、10:00、12:00、14:00、16:00の4本です。
街のインフォメーションセンター?の人は車のレンタルをめちゃめちゃお勧めしてきます。
バスの時刻を聞きに行っただけなのに、しつこかったので、話の途中で切り上げてその場を離れました。
私たちは結局、バスには乗れず、歩いて行くことにしました。
舞い降りた天使
余談になるのですが、ここで私と旅のパートナーに起こった奇跡の物語をお話したいと思います。
修道院の周り方に書いた通り、私たちは歩いて全ての修道院を周っていました。
日中の炎天下の中、10キロ近く山道を歩いた私たちはもちろんクタクタで、帰りの2キロほどをさらに歩く余力はもう残っていませんでした。
そんなカランバカの市内まで渋々歩く私たちの前に、一台の軽トラックが止まり、地元の人らしきおじさんが出て来ました。
軽トラックの座席は2つ、荷台には何も乗っていなかったので、荷台にでも乗せてくれるのかなと期待していると、乗っていいよとばかりに助手席のドアを開けるではないですか。
恐る恐る私たちは乗り込み、二人ぶんのシートを三人で共有し、市内を目指すことにしました。
最初は親切な方でよかったなあと、安易に思っていたのですが、徐々にそれは恐怖体験へと変わって行くのでした。
なぜかというと、彼の運転がめちゃくちゃ荒かったからです。それに加えて私たちにやたら話しかけて来て、わき見運転がひどいのです。さらに、よく見るとフロントガラスにはヒビが入り、ボンネットは凹んでいます。通りがかる犬は皆トラックに向けて吠えてきます。私は今までにない命の危険を感じました。
メテオラと市内をつなぐ道はカーブがとても多く、前を見ていないとガードレールを飛び越えることになります。私たちは必死でおじさんに前を向かせ、命を繋ぎとめました。
こうして、なんとか市内にたどり着いた私たちは、この天使か悪魔わからないおじさんに別れを告げ、今日も無事であったことに感謝したのでした。
その時は、このおじさんと二度と会うことはないだろうと思っていました。しかし、、、
後編に続く、、
最後に
メテオラにいる期間は、本当に神もしくは目には見えないそのような力を感じる場面が多々ありました。
そのためなのか、住んでいる人々も皆優しく、とても親切な方々でした。
私も彼らのように、寛容で 、精神的に豊かな人間になれるよう精進していきたいものです。