【インド】ニューデリー〜バラナシ寝台列車の旅

2021年5月3日

インドにおける長距離移動で鉄道を使うのはリスクがあるのではとお考えの皆さん、結論から言うと正解です。

しかし、リスクがあるからといってインドで鉄道を使わないのはもったいない!!

インドの鉄道には他の国にない独特の雰囲気がありますし、鉄道に乗らないと味わえないさらにカオスなインドの顔を見ることができません。

鉄道の遅れというリスクを乗り越えた先にはより深いインドとの出会いが必ずあります。

これから皆さんに、私がニューデリー〜バラナシ間を鉄道で往復し、10時間以上の鉄道の遅れにも負けず、当初の予定通り、ニューデリー、アグラ、バラナシの3都市を6日間で周った体験をお話ししたいと思います。

ニューデリーからバラナシへ

ニューデリーからバラナシまで行く方法は、主に飛行機を使うか、鉄道を使うかです。

飛行機で行く場合は、国内線を使って約1時間半で行くことができます。

一方、鉄道で行く場合は、約9〜20時間程度かかります。所要時間は列車によって大きく異なりますので気をつけてください。

寝台列車で行くインドの旅

インドを旅する上での、ロマンの1つが寝台列車での移動かと思います。昔から姿を変えず、時が止まっているかのような感覚を思い起こさせてくれる、そんな魅力がインドの寝台列車にはあります。

自分の座席でなくても座ってくるおじさんや、純粋な目で鉄格子の間から外を眺める少年の人間味を感じ、決して快適とは言えない列車に揺られ、ぎこちなくゆったりと流れる時間に身をまかせる。

そんな中で、自分の人生を振り返ってみたり、絶望したり、立ち直ったり、そしてこれからへの希望を見つけたりしながら、次の目的地を目指す。

インドの寝台列車に乗っている間はまるで、人生の過去、現在、未来を行ったり来たりしているかのような感覚に苛まれました。

日常の喧騒の中では、じっくりと自己を省みる時間は与えられません。

インドの寝台列車という非日常の世界に身を置き、自らの力ではどうすることもできない時間の存在を全身で感じてみるのはいかがでしょうか。

バラナシへ鉄道で行く際のリスク管理

もちろん、時間のない旅行者がインドの長距離移動を片道15時間もかけてするというのは、かなりリスキーです。

それも、列車に遅れが一切出なかった場合の話です。

前述した通り、インドでは遅延が日常茶飯事です。

よって、最低でも5〜10時間程度は予定に余裕を持たせておきましょう。

また、行きの移動を大きくして、帰りは中継地点を挟むなどして、プランに変更の幅をもたせておくのも良いと思います。

私の場合、行きはニューデリーからバラナシへ直接行き、帰りはアグラへよってからニューデリーへ戻りました。

その甲斐もあって、10時間以上遅れた列車の影響にも対応することができました。

アグラでの観光の予定は大きく変動しましたが、一番行きたかったタージ・マハルは行けたので満足です。

旅の注意点と楽しみ方

インドはもちろん、日本に比べると安全が確保されているとは言い難いです。しかし、気をつけるべきことを遵守して、相手に隙を与えない行動を心がけていれば、危険に遭遇する可能性を減らすことはできます。

まず、危険なエリアを確実に把握しておきましょう。

バラナシで言えば、火葬場のあるマニカルカー・ガート付近は、特に注意が必要です。

親切で声をかけて来てくれているのかと思ったところを騙しに来ます。一瞬の心の隙を相手に見抜かれないようにしましょう。

しかし、声をかけてくるインド人をみな疑えというわけではありません。

それでは旅がつまらなくなってしまいますからね。

大切なのは、常に自己を客観的にみて、自分の置かれている状況を把握するということです。

そうすることで、今は危険なエリアにいるから注意しようとか、少し気が緩んでいるからもう一度引き締めようと、行動に反映することができるのです。

こうすることで楽しむべきところは思いきり楽しみ注意すべきところはしっかり注意することができます。

最後に

インドへ行く前は、インド人は基本的に騙しにくるんだろうという先入観を持っていました。

しかし、実際に行ってみると、そんなことをしてくるのはほんの少数でほとんどの人は親切にしてくれました。

特に、寝台列車で一緒に乗っていた少年たちの他国の人に対する興味津々の笑顔を忘れることはできません。

私も、人を疑うのではなく、受け入れられる心を忘れずに持ち続けたいものです。

インド

Posted by overcom